京都11R 読売マイラーズS
◎ダノンプレミアム 1人気 1着 ○インディチャンプ ▲パクスアメリカーナ
長期休養明けの金鯱賞を完勝して大阪杯をパスして安田記念の前哨戦に臨んできたダノンプレミアムで断然。前哨戦を使って仕上げていく非ノーザンらしい調整法だが、蹄に不安がある馬なのでこういう馬こそぶっつけで臨めばいいと思う…。今年の安田記念は香港最強マイラーのビューティージェネレーションだけでなく凱旋門賞パスを表明したアーモンドアイも出てきそうなので、ここで消耗せずに万全の体調で出てきてほしい。インディチャンプもパクスアメリカーナもいい馬だけど、さすがに役者が違うでしょう。
相手は東京新聞杯をレースレコードで勝ったインディチャンプ、京都金杯完勝のパクスアメリカーナ。インディチャンプは+10kgとやや余裕残しなのに対してパクスアメリカーナは3ヶ月ぶりでも-8kgとしっかり絞り込んできた。地力はインディチャンプが上でもこのレースに限っては逆転があるかもしれない。
レース結果
1. ◎ ⑹ ダノンプレミアム 川田将雅 ① 1:32.6 2. … ⑻ グァンチャーレ 池添謙一 ⑤ 1 1/4 3. ▲ ⑵ パクスアメリカーナ 藤岡佑介 ④ アタマ
ダノンプレミアムがノーステッキで完勝。スローペースの2番手楽々追走から上がり32.2秒でまとめられては手の打ちようがない。逃げたグァンチャーレが2着。明け4歳の新興勢力2頭は好位3番手からレースを進めたが、逃げ馬すら捉えきれずに3,4着。グァンチャーレレベルを差せないようでは情けない。それぞれ32.1秒の極限の足を使ってはいるが、ペースを考えたらもっと早く仕掛けないとね。
後方待機組は今日の展開では出番なし。モズアスコットはもう終わってしまったのかな。
中山11R 皐月賞
◎サートゥルナーリア 1人気 1着 ○アドマイヤジャスタ ▲ファンタジスト △シュヴァルツリーゼ
休み明けでもノーザンファームには関係なし。母親シーザリオよりも兄エピファネイアよりも上らしいのできっと負けないのでしょう。打倒サートゥル候補は先行逃げ脚質で前に行く馬ばかり。となれば、サートゥルが前を一掃したら先行脚質はもう残れない。真っ向勝負を仕掛けてくるライバルよりも、直線に賭ける差し馬が漁夫の利2着する可能性が高そうだ。ファンタジスト、シュヴァルツリーゼの穴人気はそういうことなんだろうな。
穴は連対率100%、ホープフルS 2着なのに11人気と不当に人気落ちしているアドマイヤジャスタ。サートゥルと一度対戦していて力をわかっているのはアドバンテージだと思うんだが。頭は無理でも複勝圏は十分にあるよ。
レース結果
1. ◎ ⑿ サートゥルナーリア ルメール ① 1:58.1 2. … ⑺ ヴェロックス 川田将雅 ④ アタマ 3. … ⑷ ダノンキングリー 戸崎圭太 ③ ハナ
サートゥルナーリアがまずは1冠目もアタマ差のギリギリ勝利。直線は内に刺さってヴェロックスに接触して審議対象に。そこからヴェロックスが再び伸びてきているのを考えると下馬評ほど力は抜けていなかったように感じた。もちろん今回は休み明けで7〜8割の仕上げだったし三冠への最大の関門は皐月賞だと思われていたので、そこを勝てたんだから三冠!凱旋門!となるのは仕方ないが、その前にヴェロックスに正々堂々と勝ってからにしましょうと。ダノンキングリーは内枠からスムーズにレースして力を出し切った。距離が伸びるのは少しマイナスかもしれない。
アドマイヤマーズはやや消極策で離れた4着。次走はNHKマイルだろう。今年のNHKマイルCは久しぶりに豪華メンバーが揃いそうですね。
阪神11R 桜花賞
◎クロノジェネシス 3人気 3着 ○ダノンファンタジー
2006年の改修工事終了後に外回りコースになってから紛れが少なくなり実力通りに決まるようになった桜花賞。内枠でごちゃつくよりも外枠で不利なくレースできるほうが好走確率は高く、「外枠は圧倒的不利」「わざと出遅れたシャダイカグラ」「魔の桜花賞ペース」という言葉はもはや死語に。外枠を引いた2歳女王ダノンファンタジーには吉兆のはずだが、新馬戦で完敗したグランアレグリアに勝ちに行くことを考えると実は微妙な枠。グランアレグリアを潰すには強烈な末脚ではなく、朝日杯フューチュリティSのアドマイヤマーズ(先行策でプレッシャーをかけつつ4コーナーで即並び)が必要。チューリップ賞もそれを意識した先行策での試走だった。そうなると前に馬を置きたかったね。この枠から位置を取りに行くと引っかかる恐れあり。
一方のグランアレグリアは真ん中のレースしやすい枠を引いたが、こちらは休み明けで出遅れ癖ありとこれまた微妙。道中思い通り運べた朝日杯で「並んでしまえば何とかなる」弱点を露呈したのも誤算。当然川田騎手はそこを突いてくるだろうしね。何よりもルメールは桜花賞が地味に苦手。メジャーエンブレム、ソウルスターリングと圧倒的人気の2歳女王を2年連続で飛ばしている。昨年のアーモンドアイは芝2400世界レコードでドバイも楽勝する怪物。誰が乗っても勝てるから例外。
本命はクロノジェネシス。アイビーSが32.5秒、クイーンCが33.1秒と上がりの瞬発力なら最高峰。阪神ジュベナイルFでは大きく出遅れながら直線は一瞬ダノンを交わしそうな豪脚。出遅れがなかったら結果は逆だったかもしれない。ダノンには前を潰しに行くレースが求められるが、それを見てワンテンポ遅らせて仕掛けられるのは3番人気の強み。打倒グランアレグリアはダノンに任せて、そのダノンを最後に斬ればいい。ただ、正直こちらは外枠が欲しかった。大阪杯でG1ジョッキーの仲間入りした北村友一の腕次第やな。
レース結果
1. … ⑻ グランアレグリア ルメール ② 1:32.7 2. … ⒃ シゲルピンクダイヤ 和田竜二 ⑦ 2 1/2 3. ◎ ⑷ クロノジェネシス 北村友一 ③ クビ
怪物グランアレグリアの本領発揮。スローペースに我慢できず早め先頭から上がり33.3秒で楽々押し切り桜花賞レコード樹立。12.2 - 11.1 - 12.1 - 12.3 - 11.7 - 10.8 - 11.0 - 11.5 赤字の後半の加速が凄まじい。藤沢和雄厩舎はスティンガーでボロクソに叩かれた2歳G1からの直行ローテーションで見事に戴冠。
クロノジェネシスは内枠が仇となって直線ごちゃついてまともに追えず。ダノンファンタジーは外枠から位置を取りに行って折り合いを欠く。いずれも上の予想で指摘した通りの心配が的中してしまった形。枠順が逆なら着順は覆らずも力は発揮できたはず。一方のシゲルピンクダイヤは外枠から上手にレースできていた。父ダイワメジャーだしピンクダイヤもグランアレグリア同様NHKマイルカップに行きそうだな。
阪神11R 大阪杯
ダノンプレミアムがまさかの回避で本命予定だったリスグラシューも不在。さらにアーモンドアイ、スワーヴリチャードらの上澄みをドバイに持って行かれたにも関わらず、14頭中G1馬8頭、重賞勝ち馬13頭という豪華メンバーが揃った。長距離路線は閑古鳥が鳴いているのに中距離は本当に層が厚い。ドバイでの日本馬も活躍も見事でした。
◎ペルシアンナイト 3人気 11着 ○サングレーザー ▲ステルヴィオ △ブラストワンピース
昨年2着のペルシアンナイトから。昨年の覇者スワーヴリチャードはドバイ遠征で不在。その昨年だって力負けしたというよりもミルコのトリッキーな捲り一閃にしてやられた印象が強い。今年はそのミルコ・デムーロを鞍上に確保。ルメールも武豊もいない日本でこの騎手アドバンテージは絶大。休み明けは走らない、一度叩くと本番で変わる、東京コースは走らない、時計勝負も苦手、雨上がり◎、関西圏では連対率100%と好走条件がわかりやすい馬なので、条件が揃った時は積極的に取りに行くべし。距離も問題ない、大阪杯でも皐月賞でも2着しているんだから。
相手は秋の天皇賞2着サングレーザー、瞬発力上位でアーモンドアイと同じロードカナロア産駒のステルヴィオ、グランプリホースでアーモンドアイと同じシルクレーシングのブラストワンピースまで。
昨秋扇風を巻き起こしたキセキは春の戦績が思わしくない。ワグネリアンは一頓挫あって昨年9月以来の休み明けはマイナス。アルアインはピークは過ぎた。エポカドーロも得意の中山であのレベルなら大阪杯では尚更不要。エアウィンザーは金鯱賞で底を見せた感あり。それならダンビュライトやステイフーリッシュの方が怖いかもしれない。
レース結果
1. … ⑶ アルアイン 北村友一 ⑨ 2:01.0 2. … ⑹ キセキ 川田将雅 ② クビ 3. … ⑵ ワグネリアン 福永祐一 ④ クビ
エポカドーロのスロー逃げ、キセキが番手に控えたことで、内枠先行馬天国になってしまった。アルアインは2年前の皐月賞以来の勝利。北村友一騎手は初G1制覇。先週の高松宮記念(ダノンスマッシュ)ではなく来週の桜花賞(クロノジェネシス)でもなく今週なのか、という感じ。おめでとうございます。今年は早くも重賞4勝しているんですね。
2年前の菊花賞馬キセキが2着。2年前のダービー馬レイデオロがドバイSCで逃げて惨敗したその日に2年前のクラシックホースたちが躍動。昨年のダービー馬ワグネリアンが半年ぶりを跳ね返して3着。3年前のダービー馬マカヒキが4着。
1人気ブラストワンピースは外を回し過ぎて6着が精一杯。ペルシアンナイトも同じく外を回して全く伸びず。後方待機組には展開が向かなかったのは事実だが、もっと後ろにいて直線スペースがなくて右往左往した後に止む無く外に出したマカヒキがあれだけ追い込んできている(4着)んだから、展開を言い訳にしちゃいけない。エポカドーロは展開利があっての惨敗。もう春は全休した方がいい。
中山11R ダービー卿CT
◎ロードクエスト 6人気 6着 ○ドーヴァー ▲カツジ △マイスタイル
前有利の中山マイルとはいえ、マルターズアポジーが引っ張る速い流れなら差し追い込み台頭の決め打ちでいいかと。好調三浦皇成騎手のロードクエストから。昨年のスワンSでの大金星後は戦績が冴えないが、東京新聞杯も阪急杯も4着とそれほど負けていない。ハンデも57kgなら想定内。人気もお手頃、持ち時計も合格点。中山コースも京成杯オータムH勝ちがあるから適性は問題ないでしょう。
相手はニューイヤーSの勝ち時計1.32:4が素晴らしいドーヴァー(しかも56kg斤量据え置き)、マイルCS 4着が光るカツジ、好走凡走が交互で今回は走る番+人気皆無のマイスタイルまで。ギベオンはハンデ57.5kgはちょっと見込まれすぎた。フィアーノロマーノは昇級初戦で休み明けで1人気では手を出しにくい。
レース結果
1. … ⑵ フィアーノロマーノ 川田将雅 ② 1:31.7 2. … ⑿ プリモシーン 福永祐一 ③ クビ 3. △ ⒀ マイスタイル 横山典弘 ⑦ ハナ
フィアーノロマーノが横綱相撲で快勝。マルターズアポジーの超ハイペースに巻き込まれた先行勢が軒並み下位に沈没している中で好位追走から抜け出した同馬は着差以上に強かった。あのモーリスの勝ち時計が1:32.2だから、これを0.5秒も上回る。秋の京成杯AHならたまに見る時計だけど春のダービー卿での31秒台は記憶にない。準オープン上がりで休み明けでこれなら安田記念でも十分勝負になる。東京新聞杯を1.31秒台で勝ったインディチャンプとこの馬がマイル界の新星かな。
展開読みはバッチリだったし伏兵マイスタイルも拾えていたんだが、フィアーノロマーノを軽視した時点でジエンド。