第45回 きさらぎ賞 晴・良
1. … コンゴウリキシオー 藤田伸二 ② 1:48.5 2. … マキハタサーメット 松永幹夫 ⑥ ハナ 3. ◎ アドマイヤフジ 武豊 ① 1/2
∴ 的中馬券なし
京都芝1800mというコース形状は、スタートしてから上り坂の3コーナーまで、長い長い直線が続く。そのため、各馬が競り合ってハイペースになるということは、ほとんどない。それが外回りコースにも関わらず、大して強くもない先行馬が善戦している一番の理由。メジロマイヤーもヒコーキグモも、その典型例。
まずは、芝1200〜1400mの実績しか残していない、距離に不安のあるマキハタサーメットが先頭を伺う。コンゴウリキシオーは、無理して逃げずに、未勝利戦の時と同じような4番手で控える競馬。そう、ここまでは想定通りだったのだ。
ラップタイム
上り 4F 47.0 - 3F 35.0
12.9 - 11.8 - 11.9 - 12.5 - 12.4 - 12.0 - 11.6 - 11.4 - 12.0
なんだ、このラップタイムは。シルクネクサス&テイエムヒットベは、何をやってるんだ。ストーミーカフェを後ろから突付いて、空前のハイラップを刻ませた朝日杯FSは夢だったのか。ディープインパクトを潰すために、ハイペースの逃げを打った若駒Sは幻だったのか。スタートしてからずっと首を上げていたシルクを無理して抑える幸英明。自分の競馬に徹さずに着拾いを狙う熊沢重文。お前ら、競馬を舐めるんじゃねーぞ!
これで、1000m通過が61.5秒という超スローのでき上がり。こうなると、マキハタサーメットは止まらない。常にマキハタを射程圏に捉えていたコンゴウリキシオーでさえも、ハナ差交わすのが精一杯。少し早めに動いたぐらいで、シックスセンスが差せるレースではない。ましてや、4角で最後方にいたアドマイヤフジが届くわけがなかった。
コンゴウリキシオーは、超スローの中、3〜4番手でばっちり折り合う。4角でも無理に進出せず、後続に差されないようにギリギリまでためて、ラストは34.5秒でまとめてハナ差差し切り。このレースを勝つには満点騎乗だった。
でも、これで底が見えた。少頭数のきさらぎ賞を騎手の腕でやっとこさ勝つ程度の馬でしかないということ。これからクラシックの主役を担いたいならば、4角で前を潰しにいき、なおかつ粘り切る競馬をして欲しかった。それができないのであれば、「打倒ディープインパクト」なんて掲げるべきではない。現時点では、スケールが違いすぎる。