第19回 根岸S 曇・良
1. … メイショウボーラー 福永祐一 ① 1:23.0 2. … ハードクリスタル 横山典弘 ⑨ 7 3. … エコルプレイス 松永幹夫 ⑤ 1/2
∴ 的中馬券なし
ラップタイム
上り 4F 48.0 - 3F 35.7
12.5 - 10.9 - 11.6 - 12.3 - 11.9 - 11.7 - 12.1
ハイペースに巻き込まれるのを嫌ったエコルプレイスが控え、結果として、メイショウボーラーがスピードの違いで単騎で逃げることに。メイショウボーラーを負かしにいきたいアグネスウイング、サイレンスボーイが2番手集団を形成するも、2ハロン目の10.9秒を追走するだけで、スタミナを浪費してしまう。
そして、ここからが福永祐一の腕の見せどころ。追走馬の手応えが怪しくなってきたのを確認したユーイチは、3〜4角で12.3秒という緩いラップを刻んで、ラストスパートの体力を温存する。後続が仕掛け始めて、徐々に差を詰めてくるも、自身の手綱は抑えたまま。
最後の直線まで、後続を引き付けるだけ引き付けておいて、ワンテンポ遅らせてのラストスパート。付けた着差は7馬身、破壊力はクロフネ級。
ちょっと趣向を変えて、ダートコース整備のお話でも。
ダートコースは、「芝刈り」で馬場を整える芝コースと違い、主に散水で「砂厚」を調整している。開催日の砂厚は、だいたい 8cmである。砂厚がほぼ一定ならば、馬場整備によって、芝コースほどの影響を受けることはない。
しかし、気温の低い冬場は水分が凍結してしまうため、思うように散水できない。散水しなければ、馬場が乾く。馬場が乾けば、時計がかかりやすくなるだけでなく、故障馬が多くなる。そこで、「凍結防止剤」を散布することになる。
凍結防止剤の主成分は、塩化ナトリウム・無水硫酸マグネシウム・硫酸ナトリウムの混合物で、塩化ナトリウムがダート中に溶けると凝固点降下が起きる。小学校の理科の実験で、氷の温度を冷やす時に食塩を入れたことがあっただろう。原理的にはアレと同じ。
さて、こんな怪しいものを撒いたら、馬場状態に何らかの変化が起きそうである。結論から述べると、「凍結防止剤を散布すると、脚抜きのいい馬場になり、時計が速くなる」っぽい。*1 具体例による実証は、山城さんのサイトに書かれているので、読んでみるといいだろう。まあ、これを見る限り、微々たる影響しかなさそう*2 だが・・・
フェブラリーSの前に凍結防止剤が撒かれるかどうかはわからない。*3 しかし、もし撒かれたとすれば、脚抜きのいい馬場となり、芝でも好タイムで走れるメイショウボーラーにとっては、絶好のコンディションになりそうである。