第50回 阪急杯 曇・不良
1. … ブルーショットガン 松永幹夫 ⑪ 1:22.5 2. △ コスモシンドラー 安藤勝己 ③ 1/2 3. ▲ オレハマッテルゼ 柴田善臣 ① 1/2
∴ 購入馬券なし
ラップタイム
上り 4F 47.9 - 3F 36.2
12.3 - 10.9 - 11.4 - 11.7 - 11.7 - 11.8 - 12.7
不良馬場にも関わらず、ローエングリンが速いペースで飛ばし、スナークスズラン、オレハマッテルゼも早め早めに仕掛けたため、先行馬は最後の最後で足が上がってしまった。ラスト1ハロンだけ約1秒も遅くなってる。そんな中、瞬発力を削がれる芝を掴むように上がってきたのがブルーショットガン。そういえば、洋芝の長い北海道シリーズで活躍してた馬だったな、と気付いたのは、ゴールした後のことだった。
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セントウルSがスプリンターズSのステップレースに指定されてから芝1200mに短縮されたように、芝短距離路線は大目標の時期を早めることで、積極的に番組改編されてきた。高松宮記念が3月に移ってからは、ハンデ戦のシルクロードSと別定戦の阪急杯がステップレースに位置づけられてきた。しかし、今年はオーシャンS(中山:芝1200m)の重賞格上げのせいもあってか、阪急杯は芝1400mに変更されてしまった。わざわざこの時期に非根幹距離でレースを行う意図がわからない。誰もがそう思った。
騎手 松永幹夫
イソノルーブルでオークスを制してから、ファビラスラフイン、キョウエイマーチ、チアズグレイス、ファレノプシス、ヘヴンリーロマンスと牝馬に滅法強かった名手松永幹夫。甘いマスクで女性ファンに圧倒的な人気を誇った彼もすでに38歳。先日の調教師試験に合格したため、この日がラスト騎乗だった。土曜日に2勝して、積み上げた勝利数は1398個、あと2勝でJRA史上14人目の通算1400勝に届く。
02R 3歳未勝利 スティーブバローズ 2人気 7着 03R 3歳未勝利 メイショウソーラー 2人気 2着 06R 3歳500万下 セイウンワキタツ 1人気 2着 09R すみれS ナイキアースワーク 5人気 6着
しかし、人気馬に乗っているのに思うように勝てない。応援票が入っての単勝人気だけに、それがそのまま馬の実力を表すものではないにしても、セイウンワキタツで勝てなかった時点で、もう1400勝は無理だと思った。残る乗鞍はあと2つ。一般的に成長が早いと言われるサクラバクシンオー産駒のブルーショットガンはすでに7歳。骨っぽいメンバーが揃っていたのもあって、彼の馬は軽視された。区切りの勝利に「1つ足りない」で終わるぐらいが彼らしいとも思った。単勝オッズ 38.0倍の11番人気。
11R 阪急杯 ブルーショットガン 11人気 1着 12R 4歳1000万下 フィールドルージュ 1人気 1着
いやー、しびれた。こんなコトってあるんだね。最終レースのフィールドルージュでも、単勝1.5倍の圧倒的な支持に応えてみせた。3馬身半差で掴んだ1400個目の白星。昨秋の天覧競馬で牝馬を頂点に導いた男は、満面の笑顔で鞭を置くことになった。秋華賞で200倍を取らせてもらったファビラスラフイン、天皇賞で130倍を取らせてもらったヘヴンリーロマンス、それと双璧を成すぐらい印象深い勝利でした。
最後の最後まで絵になる男。ありがとう、ミッキースマイル!