オオカミ少年 -超-

だらだらと当たらない予想を書き続けていたら元号が変わっていたの儀

菊花賞 〜スタミナ馬の逆襲〜

菊花賞の枠番が決まった。今年の菊花賞は、皐月賞馬とダービー馬が不在のレースである。こういう年は得てして荒れるもの。ニ冠馬サニーブライアンが脱落した年は、マチカネフクキタルダイワオーシュウで決まり、人気のメジロブライトシルクジャスティスが馬群に沈んだ。タニノギムレットノーリーズン*1 がいなかった年は、ヒシミラクルファストタテヤマという「あわや10万馬券」の大波乱になった。


さらに、近年の菊花賞は“スローペースの瞬発力勝負”という図式が崩れている。
この傾向が顕著になったのは、京都新聞杯が春に移動*2 してから。トライアルレースが一つ減ったことで、一流の中距離馬たちは秋の天皇賞に向かうことが多くなった。そのため、1600万下クラスのスタミナ自慢の条件馬が前で引っ張り、終始淀みないペースが構築され、ラストの直線で「どれだけの余力が残ってるか」を競うという、純粋な「マラソン勝負」が展開されるようになった。


ていうか、菊花賞とはもともとそういうレースだったはず。
だからこそ、「菊花賞は強い馬しか勝てない」と言われてきたのだ。これはいい傾向だと思う。そのせいで、超一流の中距離馬は余計に出走してこなくなったのだけれども。





次に、レース展開を予測してみる。
関係者の情報を読み解くに、コスモバルクのペースメーカーとして出走してきたコスモステージ*3 という条件馬がレースを引っ張ることになりそうだ。引っ掛かって行ってしまったセントライト記念を見ても、コスモバルクは逃げた方が味が出ると思うのだが、岡田さんは4,5番手から差す競馬をさせたいらしい。五十嵐冬樹騎手は日本ダービーで暴走して大目玉を食らった過去があるだけに、オーナー命令は絶対服従が鉄則。最初から「(命令なんて無視して)逃げてやろう」とは思ってないだろう。


となれば、コスモステージが行くはず。あくまでも、コスモバルクのために。
コスモバルクが折り合いが付かなかった時のみ、五十嵐冬樹はゴーサインを出すのだろう。コスモバルクが逃げてしまう展開になれば、前はかなり速くなる。*4 これで「スタミナがモノを言う持久力戦」のでき上がりだ。


ここまでくれば、方向性は見えてくる。
血統的にも実績的にもスタミナ満点で、長距離戦を走れるだけの気性を持ち合わせ、これまでは瞬発力の差で負けていた馬をピックアップすればよいのだ。








・・・・そういう馬が見当たらないのが今年の菊花賞
敢えて挙げれば、ダンスインザダーク産駒のデルタブルーズか。しかし、不利な大外枠に入ってしまった上、穴人気してしまった。とてもじゃないが手は出せない。どの馬にも致命的な弱点がある。どの馬も決定力に欠けるのだ。





現時点で言えるのは、人気を集めるであろうサンデーサイレンス産駒3頭は“過剰人気”であり、“飛んでもまったく不思議じゃない”いうことだ。

*1:ゲート直後に落馬

*2:もともとは菊花賞への重要なステップレースだった

*3:コスモバルクと同じ、岡田さんの馬

*4:1F 13秒台以上で走ると気分を害する馬なので