阪神11R 桜花賞
◎クロノジェネシス 3人気 3着 ○ダノンファンタジー
2006年の改修工事終了後に外回りコースになってから紛れが少なくなり実力通りに決まるようになった桜花賞。内枠でごちゃつくよりも外枠で不利なくレースできるほうが好走確率は高く、「外枠は圧倒的不利」「わざと出遅れたシャダイカグラ」「魔の桜花賞ペース」という言葉はもはや死語に。外枠を引いた2歳女王ダノンファンタジーには吉兆のはずだが、新馬戦で完敗したグランアレグリアに勝ちに行くことを考えると実は微妙な枠。グランアレグリアを潰すには強烈な末脚ではなく、朝日杯フューチュリティSのアドマイヤマーズ(先行策でプレッシャーをかけつつ4コーナーで即並び)が必要。チューリップ賞もそれを意識した先行策での試走だった。そうなると前に馬を置きたかったね。この枠から位置を取りに行くと引っかかる恐れあり。
一方のグランアレグリアは真ん中のレースしやすい枠を引いたが、こちらは休み明けで出遅れ癖ありとこれまた微妙。道中思い通り運べた朝日杯で「並んでしまえば何とかなる」弱点を露呈したのも誤算。当然川田騎手はそこを突いてくるだろうしね。何よりもルメールは桜花賞が地味に苦手。メジャーエンブレム、ソウルスターリングと圧倒的人気の2歳女王を2年連続で飛ばしている。昨年のアーモンドアイは芝2400世界レコードでドバイも楽勝する怪物。誰が乗っても勝てるから例外。
本命はクロノジェネシス。アイビーSが32.5秒、クイーンCが33.1秒と上がりの瞬発力なら最高峰。阪神ジュベナイルFでは大きく出遅れながら直線は一瞬ダノンを交わしそうな豪脚。出遅れがなかったら結果は逆だったかもしれない。ダノンには前を潰しに行くレースが求められるが、それを見てワンテンポ遅らせて仕掛けられるのは3番人気の強み。打倒グランアレグリアはダノンに任せて、そのダノンを最後に斬ればいい。ただ、正直こちらは外枠が欲しかった。大阪杯でG1ジョッキーの仲間入りした北村友一の腕次第やな。
レース結果
1. … ⑻ グランアレグリア ルメール ② 1:32.7 2. … ⒃ シゲルピンクダイヤ 和田竜二 ⑦ 2 1/2 3. ◎ ⑷ クロノジェネシス 北村友一 ③ クビ
怪物グランアレグリアの本領発揮。スローペースに我慢できず早め先頭から上がり33.3秒で楽々押し切り桜花賞レコード樹立。12.2 - 11.1 - 12.1 - 12.3 - 11.7 - 10.8 - 11.0 - 11.5 赤字の後半の加速が凄まじい。藤沢和雄厩舎はスティンガーでボロクソに叩かれた2歳G1からの直行ローテーションで見事に戴冠。
クロノジェネシスは内枠が仇となって直線ごちゃついてまともに追えず。ダノンファンタジーは外枠から位置を取りに行って折り合いを欠く。いずれも上の予想で指摘した通りの心配が的中してしまった形。枠順が逆なら着順は覆らずも力は発揮できたはず。一方のシゲルピンクダイヤは外枠から上手にレースできていた。父ダイワメジャーだしピンクダイヤもグランアレグリア同様NHKマイルカップに行きそうだな。
阪神11R 大阪杯
ダノンプレミアムがまさかの回避で本命予定だったリスグラシューも不在。さらにアーモンドアイ、スワーヴリチャードらの上澄みをドバイに持って行かれたにも関わらず、14頭中G1馬8頭、重賞勝ち馬13頭という豪華メンバーが揃った。長距離路線は閑古鳥が鳴いているのに中距離は本当に層が厚い。ドバイでの日本馬も活躍も見事でした。
◎ペルシアンナイト 3人気 11着 ○サングレーザー ▲ステルヴィオ △ブラストワンピース
昨年2着のペルシアンナイトから。昨年の覇者スワーヴリチャードはドバイ遠征で不在。その昨年だって力負けしたというよりもミルコのトリッキーな捲り一閃にしてやられた印象が強い。今年はそのミルコ・デムーロを鞍上に確保。ルメールも武豊もいない日本でこの騎手アドバンテージは絶大。休み明けは走らない、一度叩くと本番で変わる、東京コースは走らない、時計勝負も苦手、雨上がり◎、関西圏では連対率100%と好走条件がわかりやすい馬なので、条件が揃った時は積極的に取りに行くべし。距離も問題ない、大阪杯でも皐月賞でも2着しているんだから。
相手は秋の天皇賞2着サングレーザー、瞬発力上位でアーモンドアイと同じロードカナロア産駒のステルヴィオ、グランプリホースでアーモンドアイと同じシルクレーシングのブラストワンピースまで。
昨秋扇風を巻き起こしたキセキは春の戦績が思わしくない。ワグネリアンは一頓挫あって昨年9月以来の休み明けはマイナス。アルアインはピークは過ぎた。エポカドーロも得意の中山であのレベルなら大阪杯では尚更不要。エアウィンザーは金鯱賞で底を見せた感あり。それならダンビュライトやステイフーリッシュの方が怖いかもしれない。
レース結果
1. … ⑶ アルアイン 北村友一 ⑨ 2:01.0 2. … ⑹ キセキ 川田将雅 ② クビ 3. … ⑵ ワグネリアン 福永祐一 ④ クビ
エポカドーロのスロー逃げ、キセキが番手に控えたことで、内枠先行馬天国になってしまった。アルアインは2年前の皐月賞以来の勝利。北村友一騎手は初G1制覇。先週の高松宮記念(ダノンスマッシュ)ではなく来週の桜花賞(クロノジェネシス)でもなく今週なのか、という感じ。おめでとうございます。今年は早くも重賞4勝しているんですね。
2年前の菊花賞馬キセキが2着。2年前のダービー馬レイデオロがドバイSCで逃げて惨敗したその日に2年前のクラシックホースたちが躍動。昨年のダービー馬ワグネリアンが半年ぶりを跳ね返して3着。3年前のダービー馬マカヒキが4着。
1人気ブラストワンピースは外を回し過ぎて6着が精一杯。ペルシアンナイトも同じく外を回して全く伸びず。後方待機組には展開が向かなかったのは事実だが、もっと後ろにいて直線スペースがなくて右往左往した後に止む無く外に出したマカヒキがあれだけ追い込んできている(4着)んだから、展開を言い訳にしちゃいけない。エポカドーロは展開利があっての惨敗。もう春は全休した方がいい。
中山11R ダービー卿CT
◎ロードクエスト 6人気 6着 ○ドーヴァー ▲カツジ △マイスタイル
前有利の中山マイルとはいえ、マルターズアポジーが引っ張る速い流れなら差し追い込み台頭の決め打ちでいいかと。好調三浦皇成騎手のロードクエストから。昨年のスワンSでの大金星後は戦績が冴えないが、東京新聞杯も阪急杯も4着とそれほど負けていない。ハンデも57kgなら想定内。人気もお手頃、持ち時計も合格点。中山コースも京成杯オータムH勝ちがあるから適性は問題ないでしょう。
相手はニューイヤーSの勝ち時計1.32:4が素晴らしいドーヴァー(しかも56kg斤量据え置き)、マイルCS 4着が光るカツジ、好走凡走が交互で今回は走る番+人気皆無のマイスタイルまで。ギベオンはハンデ57.5kgはちょっと見込まれすぎた。フィアーノロマーノは昇級初戦で休み明けで1人気では手を出しにくい。
レース結果
1. … ⑵ フィアーノロマーノ 川田将雅 ② 1:31.7 2. … ⑿ プリモシーン 福永祐一 ③ クビ 3. △ ⒀ マイスタイル 横山典弘 ⑦ ハナ
フィアーノロマーノが横綱相撲で快勝。マルターズアポジーの超ハイペースに巻き込まれた先行勢が軒並み下位に沈没している中で好位追走から抜け出した同馬は着差以上に強かった。あのモーリスの勝ち時計が1:32.2だから、これを0.5秒も上回る。秋の京成杯AHならたまに見る時計だけど春のダービー卿での31秒台は記憶にない。準オープン上がりで休み明けでこれなら安田記念でも十分勝負になる。東京新聞杯を1.31秒台で勝ったインディチャンプとこの馬がマイル界の新星かな。
展開読みはバッチリだったし伏兵マイスタイルも拾えていたんだが、フィアーノロマーノを軽視した時点でジエンド。
中京11R 高松宮記念
◎モズスーパーフレア 2人気 15着 ○ダノンスマッシュ △レッツゴードンキ △ナックビーナス
昨年の統一王者ファインニードル引退で王座空席のスプリント界。とにかく速い明け4歳の新星モズスーパーフレアから。オーシャンSをステップに超速で頂点まで上り詰めたショウナンカンプを思い出す。逃げ馬+武豊は土曜の日経賞と同じ。フェブラリーSのインティも同じ。父ロードカナロアと同じ京阪杯→シルクロードS連勝で臨む同じ明け4歳ダノンスマッシュもかなり強いが、ゴール前僅差差しタイプではるか前を捕まえる豪脚タイプじゃない。頭は堅いんじゃないか。
左回りに不安のあるダノンスマッシュは父親と同じ3着臭がするので、本線は単勝◎。助平心の馬単。間に割って入るならこのレース2年連続2着と強いレッツゴードンキか昨年3着のナックビーナスか。1,3着固定の三連単も少々。
レース結果
1. … ⑶ ミスターメロディ 福永祐一 ③ 1:07.3 2. … ⑷ セイウンコウセイ 幸英明 ⑫ 1/2 3. … ⑺ ショウナンアンセム 藤岡康太 ⑰ アタマ
キングヘイロー葬い馬券で福永祐一!は少し考えたけど、今回が初めてのスプリント戦、前走1番人気で凡走しながら3番人気ではちょっと買えません。昨年のファルコンSの勝ち馬だしコース適性で拾えた人はお見事ですね。
絶好枠からロケットスタート後、好位で控えて大波乱演出2着したセイウンコウセイは2年前の覇者。2着候補探しの際に一瞬検討はしたけど大敗続きの近走を見たらなかなか手が出ない。もし拾えていたとしても、ミスターメロディとの組み合わせには絶対辿り着かない。3着馬はもっと無理。2着,3着のワイドが88,520円では私はお手上げです。
人気のモズスーパーフレアはハイペース超速時計で連勝中、調教も猛時計で馬体減。今日は先手を取るのに苦労していたし馬はバテてたのかもしれない。左回りもあまり良くないのかも。ダノンスマッシュはモズを見ながら予定通りのレースはできたが伸び切れなかった。こちらも左回りが関係したかもしれない。
中山11R 日経賞
◎クリンチャー 5人気 7着 ○エタリオウ ▲サクラアンプルール
クリンチャー、エタリオウの新旧菊花賞2着馬対決濃厚。クリンチャーは近走大敗続きで人気落ちしているが、フランス遠征前の戦績を見ればぐりぐりでもおかしくない馬。特に並み居るG1馬をまとめて葬った京都記念は圧巻だった。当時の出来にあれば楽勝もあり得る。絶好調三浦皇成騎手も追い風。前哨戦から乗せてもらえる今年こそ春の盾で笑いたい。馬連は保険、単勝と馬単で上積み狙い。
ハイレベルメンバーと戦ってきても着順を汚していないサクラアンプルールが穴。青葉賞でエタリオウに楽勝したゴーフォザサミットはちょっと身体が増えすぎかな。
**レース結果
1. … ⑴ メイショウテッコン 武豊 ③ 2:34.2 2. ○ ⑺ エタリオウ デムーロ ① 1 1/4 3. ▲ ⑷ サクラアンプルール 横山典弘 ④ 1 1/4
50歳武豊のマイペース逃げに後続は成す術なし。1人気のエタリオウがまくってきた時も全く動じず直線では逆に突き放す余裕っぷり。本番よりも前哨戦を取りに来た渾身の仕上げだったし、陣営はしてやったりでしょうな。エタリオウは折り合いがチグハグでまたまた2着。天皇賞でも勝負になると思うが、乗り難しい馬だね。サクラアンプルールは力は出し切っている。クリンチャーはいい所なし。